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【 定例市議会報告 】
 札幌市議会は、2月20日に代表質問を行い、民主党・市民連合が質問に立ち、子育てや市民自治、経済、環境といった喫緊の課題に力点を置いた「財政問題」を中心に、市長の姿勢を質した。上田市政2期目初年度の本格予算は、厳しい財政状況の中にあっても、前年に引き続き「札幌市行財政改革プラン」の推進を図りながら、「人を大事にする」「地域力を高める」「市民や企業と連携する」ことなどを基本に「第2次まちづくり計画」の重要政策課題である「子育て支援」「環境・ごみ問題」について予算配分している。
【 財政問題 】
 ● 2010年には若干の好転 行財政改革推進を
 上田市長は、札幌市の今後の財政状況について、「行財政改革プランの目標年次である2010年度において若干好転する」との見通しを語った。新まちづくり計画の事業費の確保をどのように確保するのか質したものに答えた。
 2008年度予算は歳入が減少する一方、歳出は義務的な経費の増加に歯止めがかからず、扶助費、職員費、公債費が3789億円(前年比12%増)。さらに義務的経費に準じる他会計への繰出金を加えると4760億円となり、一般会計全体の61%を占めることになる。このような状況の中で、上田市長は「第2次札幌新まちづくり計画」にかかわる事業に1115億円を計上している。この結果、2007年度からの累計の事業費は2202億円となっており今後ますます厳しさが増すことが懸念されている。
 上田市長は歳入確保に向けての具体的施策として@市債残高の更なる圧縮A市財産の有効活用に向けて保有資産の売却B本格的な滞納対策に取り組むとの考えを示した。
【 雪対策の基本計画 】
 ● 豊かな冬の暮らしを 適切に事業推進を
 雪とともに暮らす札幌市民にとって最も関心の高い雪対策については、厳しい財政状況の中で適切な事業推進を行うべきとの観点から質問した。
 札幌市は昨年、今後10年間の雪対策の基本計画を策定するため、学識経験者や市民委員、関係団体の代表者からなる検討委員会を立ち上げ具体的論議をスタートした。現在、今後の除排雪水準のあり方や、市民が自発的に活動する仕組みの構築、冬期生活におけるルール・マナーづくりなどの議論がなされている。 上田市長は、現状の検討状況を踏まえ「市民・企業・行政の各々が果たすべき役割について、改めて鮮明にしていく」との考えを示した。
 また、計画に基づく予算規模について、「財政が厳しい中でさらに費用の増額が想定されるが、事業ごとに選択と集中を図る中で必要な予算規模を確保していく」と語った。
【 子どもの権利条例 】
 ● 2定に提案を明言 条例制定は必要不可欠
 上田市長は、子どもの権利条例を速やかに制定したいとし、今後子どもの権利条例素案に対するパブリックコメントを実施し、第2回定例市議会に上程できるよう準備を進めて行くとの考えを明らかにした。
 上田市長は将来の担い手である子どもが、自立した社会性のある大人へと成長できるよう、市全体で子どもの権利を保障するための拠りどころとして、条例制定は必要不可欠なものと表明している。昨年の第1回定例市議会で条例案が成立できなかった教訓を踏まえ、理解促進を図る広報活動とともに、その後の検討会議の答申に基づき策定された「子どもの権利条例素案」が、過日の文教委員会で提案されている。
 検討会議の答申には、当初の条例案を尊重した上で、2点の修正についての考え方が示されている。また救済制度については、行政からの独立性が尊重された機関の設置や、子どもにとって身近で利用しやすい制度の必要性など貴重な提言が盛り込まれている。
【 スリムシティさっぽろ計画 】
 ● 有料化は今年度中に結論 市民意見を反映させて決定を
 加藤副市長は、スリムシティさっぽろ計画の市民意見交換会には、市民約8000名が参加し、家庭ごみ有料化とごみステーションに関する意見が半数程度を占めたこと、また、市民1500人を対象として実施した市民意識調査では、ごみ減量目標や計画素案全体について約8割の方からご理解をいただいたとの考えを示した。また家庭ごみの有料化実施の判断については、市民意識調査の結果を見る限り、おおむねご理解をいただいたとの認識を示し、今年度中に決定する計画の中で最終的な結論を出したいと語った。
 スリムシティ札幌計画の取りまとめは、最終段階を迎えており、計画素案に掲げている「清掃工場の立て替えを回避するための焼却ごみ24万トンの減量」という、これまでにないごみの減量・リサイクルを協力に進めるための大きな推進方策として、市民に提案した家庭ごみの有料化問題はいよいよ最終局面を迎えている。
【 文化・芸術の振興 】
 ● 厚生年金会館は存続
 加藤副市長は、文化・芸術の振興に関連して、北海道厚生年金会館の存続に向けた検討状況について触れ、「オーケストラピットを備えた2000席以上を有する道内唯一の文化ホールであることを考えると、新たな市民交流複合施設を建設するまでの間は、確実に存続させる必要がある」と存続に前向きな姿勢を示した。
 厚生年金会館存続問題は、ホールの存続のみならず、周囲に教育文化会館や北海道立近代美術館といった文化施設などが多く存在する地域であり、将来にわたる周辺の土地利用との調和という観点からも、民間活力の導入について調査・検討が進められてきた経過がある。
 また、札幌の顔となる「市民交流複合施設」については、整備を目指している北1条西1丁目街区は『創世111』のまちづくりを先導する空間と位置づけ、様々な交流を促進する新たなまちづくりの拠点として整備することが重要」との考えを示した
【 スポーツ振興と施設整備のあり方 】
 ● 屋外スポーツ施設を 市は検討を約束
 スポーツ振興と施設整備のあり方を取り上げ、屋外スポーツ施設を集約した総合運動場やスポーツパークを整備する検討するよう求めた。
 これに対し中田副市長は「屋外の総合運動施設を含め、審議会での議論を踏まえた上で、今後のスポーツ施設整備のあり方全般について検討する」との考えを示した。
 札幌市は宿泊施設や交通アクセスが充実しているだけでなく、多くの国際スポーツ大会を受け入れてきた。しかし、現在、市内には総合運動公園が整備されておらず、国際規模の大会が開けない状態となっている。
 中田副市長は、「スポーツイベントの開催は、市民のスポーツへの関心を高め、スポーツ振興を図るとともに、経済の活性化にも寄与する」と述べ、積極的な姿勢を示した。
【 8020健康づくり 】
 ● 80歳で20本保つ 禁煙対策と歯科検診を進める
 国の健康づくり施策の一つとして、「80歳になっても自分の歯を20本以上保つ」という歯の健康づくり行動目標に由来する「8020運動」について取り上げ、市の取り組みを質した。
 8020運動は国の「健康さっぽろ21」の重点取り組み施策の一つでとなっている。8020達成には、歯周病予防とともに、清潔保持のための歯磨きと歯周病の発症や進行を早める「たばこ」を吸わないことが重要と言われている。
 中田副市長は歯科医師会などの関係機関と協力して、「たばこ対策」とも連動させながら、歯周病に関する正しい知識の普及・啓発を行うとともに、各区の保健センターで行う健康教育や相談事業及び歯周疾患検診などを通じて、取り組みを進めていくことを明らかにした。
【 市立札幌病院 】
 ● 医師の確保が課題
 深刻な医師不足が原因の一つとされる「医療崩壊」現象が進行しつつある中、地方中核都市においても、診療科の廃止や休止、診療時間の短縮、また分娩扱いの取りやめなど、市民生活にも大きな影響が出始めている。こうした状況の中、市立札幌病院について取り上げ、医師確保に向けて全力で取り組むよう求めた。
 これに対し小沢副市長は、「市立札幌病院は他自治体のような深刻な事態には至っていないものの小児科、産婦人科、麻酔科、病理科などで医師確保に影響が出始めている」とし、医師確保の必要性を強調。その上で医師の確保に向けて、「医師の供給元である大学医局との連携・協力が不可欠であり、臨床研修医等の若手医師の確保・定着に向けた研修プログラムの充実や労働環境の整備、病理医など基礎部門の充実にも意を用いながら、医師が十分に力を発揮でき、医師にとって魅力ある病院づくりを進めていかなければならない」との考えを示した。
【 清田区の諸問題 】
 ● 交通施策の検討を
 清田区は、昨年、開設10周年を迎えたものの、依然として区の中核となる拠点整備が進んでおらず、まちづくりの面からも取り組みが不十分との指摘も多い。そのため、これを支える交通施策は必要不可欠であり、出来るだけ早期に具体的検討を行うべきとの観点らか市の取り組みを質した。
 清田通の札幌国際大学に接する約530mの未整備区間は、都市計画決定以降20年が経過しているが整備が進んでいない状況にある。「地域ではこの道路の開通を前提に周辺地区開発が行われてきた経緯などもある」として早期開通に向けた考え方を求めた。
 これに対して市は、早期開通の必要性を強調した上で「関係地権者に対して事業化に向けて粘り強く対応してきたい」と答弁した。
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