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【 定例市議会報告 】
 第3回定例市議会は10月2日に代表質問を行い、財政問題、ごみ減量化施策、待機児童対策、経済・雇用対策、地下鉄事業、障害者自立支援法、市民活動促進条例などについて取り上げ、市の姿勢を質した。
【 財政問題 】
 ● 軽減額は最大で186億円 繰上償還で支払利息減らせ
 財政問題では公的資金の繰り上げ償還を補償金なしで行い、支払利息を軽減する制度を活用するよう提案、上田市長は積極的な取り組みを約束した。
 2006年度決算における公債費は949億円で、このうち市債の支払い利息は約217億円となっている。これは公債費の23%を占めており、財政を圧迫する大きな要因となっている。
 07年度の地方財政計画では、公債費の負担対策として、3年間で5兆円規模の公的資金の繰り上げ償還を補償金なしで行い、高金利である地方債の公債費負担を軽減する考え方が示されている。
 企業会計を含めてどの程度の繰上げ償還が可能なのか、またその効果について見解を求めた。これに対し市長は、繰り上げ償還の対象となる額は1190億円程度とし、効果については対象となる全額を繰上償還し、現状で想定される金利で借り換えた場合、支払い利息の軽減額は約186億円になることを明らかにした。
【 経済対策 】
 ● 外需型産業に転換を IT・デジタル・食産業が鍵
 経済対策では公共事業に依存することなく成長できる外需型産業構造への転換が必要との観点から、IT産業、デジタルコンテンツ産業、食産業での積極的な施策展開を求め、市の取り組みを質した。
 とりわけ食産業の振興策では、ミートホープや石屋製菓などの一連の不祥事について、「北海道・札幌の食のブランドが傷つけられたことは言うまでもない」と指摘し、「一刻も早く信頼回復に向けて取り組むべき」と述べ見解を求めた。
 これに対し中田副市長は、道・商工会議所、食品関係団体などとの連携による食の安全セミナーの開催などを通じて信頼回復に努めたいとの考えを示した。
 また、05年に市が札幌洋菓子協会、商工会議所、札幌観光協会などとともに『スイーツ王国さっぽろ推進協議会』を設立し、札幌の食ブランドとして札幌スイーツを国内外にアピールしていることについて、「北海道の農産物を市内で付加価値をつけてブランド力を図ることにより、経済が活性化し、雇用創出にもつながる」と述べ、さっぽろスイーツをアピールする施策を積極展開するよう提案した。
 これに対し市は、「観光とのマッチングなど、新たな食ブランドとして定着を図るための各種事業に取り組む」と提案に沿った答弁をした。
【 入札問題 】
 ● 地元企業に配慮を 事前公表の弊害を指摘
 入札制度では低入札価格調査の増加や予定価格の事前公表の弊害と考えられるくじ引き入札の問題を取り上げ市の取り組みを質した。
 本年7月現在での市の最低制限価格付近での抽選落札、いわゆる、くじ引きの発生率は昨年度の8・6%と比べて16・2%と倍増している。さらにくじ引き入札件数の82・6%が最低制限価格と同額でのくじ引き入札となっている。また、2億円以上の工事に適用される低入札価格調査を受けた企業は06年に8件だったが、本年度は9月時点で既に11件となっている。
 こうした状況について、公共工事の発注のあり方が問われ競争性の向上に主眼を置くのは理解するとしながらも「価格競争激化に伴い地元業者が疲弊しては地元経済は発展しない」と指摘。その上で予定価格の事前公表については、中小企業に配慮したものにすべきと提案した。
 これに対し市は、予定価格の事後公表を一部試行する道の状況や入札監理委員会の議論を踏まえ前向きに検討することを約束した。
【 雇用対策 】
 ● サンプラザを拠点施設に 市、大きな選択肢の一つ
 依然厳しい状況にある雇用対策では、就業相談窓口として「就業サポートセンター」を設置している札幌サンプラザについて、「雇用・労働政策の拠点施設として位置づけ活用すべき」と提案した。
 これに対し市は雇用・労働情勢において施設が果たしている役割や費用対効果などを検証し、有効活用することも大きな選択肢の一つとして考えていることを明らかにした。
 また、高齢化が進展し、高齢者の雇用確保が不可欠になっていることを踏まえ、若年層から高年齢層まで、あらゆる年齢層を対象に雇用に関する全般的な情報の集中化とネットワーク化が必要であるとの認識を示し、市に見解を求めた。
 これに対し市は、雇用・労働政策を効果的に推進するため、国や道、シルバー人材センターなどと連携を一層強化し、情報の集中化、関連事業の集約化によって、総合的な支援をワンストップで行えるような体制の整備は重要との認識を示した。
【 市民活動促進条例 】
 ● 早期制定を 市民活動で課題解決を
 民主党・市民連合が、早期制定の必要性を主張してきた「市民活動促進条例」について取り上げ、条例制定に向けた市の取り組みを質した。
 市では、市民活動について理解を深めるフォーラムや、具体的な支援方法に関するアンケート調査、さらには町内会、市民活動団体との意見交換会の開催等を通じて、市民活動促進条例への意見を市民から募ってきた。市は条例制定に対して賛成が多数を占めているほか、条例の趣旨に期待を寄せる意見がほとんどであったとしている。
 こうした市民意見を条例案に生かすよう提案、これに対し市は、「これまでの調査結果について、既に設置した専門アドバイザー会議の意見も参考に条例案への反映を検討し、より充実した内容にしていきたい」と藤川市議の主張に沿った答弁を行った。
【 障がい者自立支援法 】
 ● 「国に強く改善求めよ」 実態にあった法改正を
 施行後1年半が経過し数多くの問題点が指摘されている「障がい者自立支援法」について取り上げた。自立支援法は施行後3年で見直すこととなっているが、藤川市議は「3年を待つことなく早急な改善が必要だ」と述べ、国に支援法の見直しをするよう強く要望すべきと提案し、見解を求めた。
 これに対し上田市長は、自立支援法は、利用者負担や施設の運営実態等について、当事者などの意見を十分に反映することなく実施されたことに問題があった、との認識を示した上で「障がいのある方が自立した生活に向けて、利用しやすい制度となるよう強く要望したい」との主張に同意する見解を示した。
 また、市長は障がい者の地域での生活を支えるための具体策について、「第2次新まちづくり計画」に相談支援体制の拡充や、退院や退所後の住居を確保するための支援策などを盛り込むことなどを明らかにした。
【 待機児童対策 】
 ● 分園設置検討へ 保育需要に見合った整備を
 中田副市長は、保育園への入所待ちをしている待機児童対策として既存の市立保育園の近隣に定員15名程度の分園設置を認める制度を導入する考えを明らかにした。藤川議員が民間保育所の整備にあたり、保育需要に見合った施設の整備手法を検討すべきと提案したことに答えた。
 また、食物アレルギー児への対応や、民間保育所が老朽化していることなどを例示して保育所の運営が厳しくなっていることを指摘した上で、「各保育所の努力には限界がある。行政として支援策が必要」と述べ、見解を求めた。これに対し市は支援策は必要であるとの認識を示し、検討を進める考えを示した。
【 地下鉄事業 】
 ● 安全性の確保が第一 着実に健全化の実現を
 小沢副市長は地下鉄事業に関して06年度において計画が上回って収支改善が進んだことについて、「様々な効率化策の積み重ねで収支改善したが、不良債権の改善が進んでおらず楽観できる状況ではない」との認識を示した。
 市が経営健全化に向け効率化を行い収支改善に努力していることを評価。その取り組みの1つである駅業務の外部委託について、「外部委託の効率化もさることながら安全性の確保が最も重要」と述べ、安全性やサービス水準の維持向上のための人材の確保や育成について、どのような姿勢で臨んでいくのか見解を求めた。
 これに対し市は、安全性やサービスの維持向上のための人材確保・育成については、財団と十分に協議を行っていくとの考えを示した。
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